GSはハイスピードで滑走タイムを争う競技です。なんといってもGSの魅力は「スピード」!
スピードが上がれば上がるほどターンにかかるプレッシャーは強くなり、より強力なパワーが必要になります。普段ならば何でもないギャップや斜度の変化が破壊力抜群のトラップに早変わりします。特に急激に斜度が変化し、落差のある斜面に飛び込むポイントは観戦にお勧めです。
選手のテクニックとスピード感が大迫力で味わえます。また、この競技はセッターのコースセットをどう読むかという緻密な戦略的ゲームの要素を持っています。
具体的にはインスペクション(コース下見)の時に滑走ラインの取り方やリズムや斜度の変化・コースの雪の状況などにすばやく対応できるように事前にイメージを組立ておくことです。
選手になりきって自分が滑るラインとプロが滑ってくるラインの違いを比べるといったようなマニアックな見方も観戦方法のひとつですが、とにかく近くでの観戦をお勧めします。
ぜひネット際での観戦を!
コースを最低標高差180m以上、ターン数(フラッグ数)は最低で標高差の10%以上、最高で13%以下と規定しています。
例えば、標高差が200mの場合、最低ゲート数が20、最高ゲート数が26です。そのコースの中には、ジャンプやローラー・バンク等のセクションを使用してもよいとしています。
DU、PGはコース上に左右均等な2つのゲートセットを同時に滑り降り、タイムを競うものです。
最大の特徴は、2人で戦いながら勝敗を決する点です。決勝(ノックアウトファイナル)はトーナメント方式により勝ち残りのため、様々な駆け引きが繰り広げられます。
対戦選手同士の抜きつ抜かれつのデットヒートやペナルティータイムによる2本目の大逆転劇などノックアウトファイナルは見所満載です。
また、予選から決勝まで最大男子で合計10本、女子で8本滑らなければならないので、優勝する為には最後まで高い集中力を維持しなければなりません。速さと共に強さが求められる競技です。
全コースが見えるゴールエリアがお勧めです。電光掲示板により選手のタイムやタイム差を確かめながら同時に迫力ある滑りを見ることができます。
また、コースによってプレジャンプやローラー(ウェーブ)などの障害物があります。これらの周りはバランスを崩しやすいので、スリリングなシーンを間近で見ることができるかも・・・。
決勝(ノックアウトファイナル)からはトーナメントでは友達同士で誰が優勝するか予想しながらの観戦も楽しいと思います。
DUは最低標高差80m以上、PGは最低標高差135m以上、フラッグ数は最低20、最高35、ゲートセット間は、DUで12-16m、PGで20-25mと規定されています。
決勝進出者は、KOシステムというものを採用し、左右のコースを一本ずつ滑り合計タイムによって勝敗を決します。1人で滑る競技と違い相手との駆け引きが特に重要になってくる競技です。
アルパイン競技に共通する部分として、カービングテクニックをぜひ見てほしいと思います。どんなバーンでもカービングターンで滑り降りてくるテクニックを間近で見てください。
文字通りパイプを半分に切った形のコースで、選手たちがジャンプ(エアー)の高さや技の難易度を競い合います。
演技を国協会公認プロジャッジが国際基準で採点します。最近ではスキーでも一般的になりつつあります。
エアーの高さと回転(スピン)ですが、近年では、高度なテクニックのなかにもダイナミックさが求められ、トリックを数多くこなすよりは高い迫力のあるエアーを見せることも重要になっています。
スピンひとつとっても、平行にスピンする人もいれば、わざと軸をずらして斜め横回転をしたりと、選手がそれぞれに個性を出しています。
アッパーデッキとフェイキーエントリーでのスピンです。
アッパーデッキとはマックツイストより横回転が強い側転のような技ですが、横に飛んでからのアッパーデッキは迫力のある技なので見ものです。選手それぞれのアッパーデッキをお楽しみに!
それからフェイキーエントリーでのスピンでは自分が普段進む方向と反対方向に進み(普段はノーズ側を前にしている人が、テールを前にして滑る事で)スピンをしますが、これは右利きの人が左手でハサミを使うと例えれば難易度の高さががわかってもらえるのでは?と思います。実のところフェイキーエントリーのグラブエアーは、スピンよりも難しいのです。
そこで高さのあるスピンをしてグラブするのは至難の業! ハイエアーでのフェイキー技に注目してください。
市販のテクニック集などを見て勉強してから、競技会を見に来るといいでしょう。誰がどの技を得意とし、どこで見せてくるのか予想を立てながら競技会を見るのも面白いのではないでしょうか?
自分の頭上で選手がぐるぐるスピンをしてダイナミックなエアーを決める様子を生で見るのは圧巻です。出場している私たちでさえ鳥肌ものです。ぜひ一度見に行って選手の生のライディングを体験してください! きっと忘れられなくなると思いますよ。
いくつものアイテムが設置されたスロープを滑走し、自分のスタイルを魅せる種目です。
リゾートにも良くある「パーク」を上手く滑る競技と言えば分かりやすいでしょう。PSA ASIA公認種目の中では最も新しい種目ですが、非常に人気のある種目です。
コースのセクションには、キッカーやヒップなどでジャンプをするエアー・セクションと、レールやボックスなどのスライディング(ジブ)・セクションがあります。各セクションでの演技を国協会公認プロジャッジが国際基準で採点します。
ある選手は高さを、ある選手は回転数を、ある選手は形を、といったように自分の持ったスタイルを前面に出し、スロープ全体を蝶のように舞い、鮮やかな鳥となるのを夢見て選手達は戦います。
見る者を魅了し、スノーボードの可能性、楽しさを観客に伝えてくれる競技です。
何も分からなくてもダイナミックなエアーに興奮できますし、パークに入るスノーボーダーなら選手の高度な技術を見て勉強することもできます。
ストレートジャンプとは、ジャンプの高さと距離、技の難易度と完成度を競い合います。
繰り出す技はどれも難易度・完成度ともに高く、まさに技と技のぶつかり合い! 見ている方も圧倒されてその中に引き込まれてしまいます。
最近では、フェイキーtoフェイキーの技が人気のようです。フェイキー(レギュラーとはノーズが前ですが、フェイキーはテールが前で滑る事。)でエントリーしてフェイキーで着地するというものです。
事前にウェブサイトなどで、出場するライダーがレギュラーかグーフィーかということだけでもチェックしておくと理解し易いでしょう。
例えば、レギュラーエントリーで1回転(360)すると着地は同じレギュラー。1回転半(540)だとフェイキー着地。2回転(720)だとまたレギュラー着地で、2回転半(900)だとまたフェイキー着地になります。
フェイキーエントリーも同じことが言えるので、コレだけでも覚えておくと、今、選手が何の技をやって、難易度は誰の方が高くて完成度は誰の方が高いと自分で分析できるので、よりマニアックに楽しめます。
また縦回転もあり、横と縦回転複合のロデオやコークもあります。
とっておきの見分け方は・・・高さと距離!コレが出せる人がすごい! どれだけ遠くに飛んで回ってメイクできるか! コレだけ覚えておけば、大会を見に行っても誰がすごいか一目でわかりますよ!
簡単でしょ? ストレートジャンプは見ているだけでも十分楽しめます。ぜひ、会場に来て選手の華麗な技を見てください。
同時に複数の選手がセクション(特殊な地形)が配置されたコースを滑り順位を争います。
名前の由来にもなったモトクロスのスノーボード版といえばイメージしやすいでしょう。以前は「ボーダークロス」の名前で親しまれていました。
最近ではスキーでも「スキークロス」として一般的になりつつあります。
一般的にコースは、スタートからゴールまでが約1,000m、その間に多くのセクションが配置されています。その代表的なものとして、バンク、ウェーブ、テーブルなどがあります。
プロの競技会ではこれらのセクションを複合化させたもの、より発展させた難易度の高いものがコースに並びます。また、競技は1ヒート4-6人で行われ、上位の選手が次のラウンドに勝ち上がるトーナメント方式です。
総合滑走能力が要求されます。また、複数で滑走するため、接触しない滑りや目の前で起きたクラッシュに冷静に対処する判断能力も必要になります。
頻繁に起こるクラッシュから身を守る為、全ての公認競技会でヘルメット着用が義務付けられ、脊髄パッドなどのプロテクターをつけることが推奨されています。これはスノーボードクロス初心者もプロも同様です。
速いものが勝ちという単純なルールなので、初めてでも楽しく観ることができます。
同時に複数の選手が滑るため、抜きつ抜かれつのデッドヒートが繰り広げられ、観客をも興奮の渦に巻きこみます。
選手にとっては嬉しくないクラッシュシーンも見る側にとっては大いに盛り上がる要素の一つです。スタート付近は選手全員が横一列になりやすく、迫力のあるスタートシーンとクラッシュシーンが多いところです。
テーブルトップでは他の種目では見ることのできない複数選手による連続ジャンプを堪能できます。
ウェーブやバンクセクションはパッシングポイント(追い抜き場所)になることが多く、逆転劇を見られるポイントになります。
そして、ゴール付近。ここではあらゆるドラマがあります。ゴール前のデッドヒ-トやゴール直後の選手各々の人間模様を観ることもできるでしょう。『予選はスタート付近で、中盤は気になる各セクションで、クオーターファイナル(準々決勝)あたりから選手のレベルが互角になるので、どこで見ていても面白いと思いますが、できるだけ広い範囲が見渡せるポイントやゴール付近で、ファイナルはゴールエリアで白熱のゴールシーンを見て盛り上がって欲しいです』なんてお勧めコメントも。
コースが長いこともあり、全体を観ることは難しいですが、まれにコース全体を見渡すことのできる良い場所があるので探してみてはいかがでしょうか。
スノーボードクロスは、様々な観戦の仕方があります。ぜひ一度会場に足を運んでみて自分なりの見方で楽しんでください。